米クレジットカード大手、マスターカードが中国国内で先頃発表した報告書「女性起業指数報告」によると、挑戦しやすい昨今の市場環境を受け、中国本土の女性起業家の躍進ぶりは顕著で、予想をはるかに上回る結果だった。それと同時に潜在力の大きさもうかがわせているという。
この報告はアジア太平洋地区の16カ国・地域を対象とし、女性起業家の総合的な状況を指数化した内容となっている。マスターカードが同報告を発表したのは今回が初めて。報告によると、中国本土の女性の教育水準にはまだ壁があり、高等教育の普及率はわずか32.1%にとどまっている。また、主な金融サービスの浸透率も比較的低い。しかし、全体的な起業指数は大きく発展している。
このことは次に挙げる一連のデータで示されている。それは、本土女性の労働参加率の高さ(66.4%で、調査に参加した国・地域の中で2位)▽貯蓄や借入金で起業の資金調達を進める経済的忍耐力の強さ(29.7%で4位)▽5年以内に起業したいと思うモチベーションの高さ(60.7%で5位)-などだ。また、政治参加率も23.4%と高く、日本(10.8%)と韓国(15.7%)を引き離している。
さらに同報告によると、本土の女性はビジネスネットワークや社会的サポート、融資チャンネルを含むリソースをうまく活用し起業の困難を克服していくことに長(た)けていた。そのことから、女性起業家の新増数は予想を上回る高さとなっていたという。(中国新聞社)